大正×対称アリスは自己投影におすすめだぞい
AMNESIAと対称アリスの重要ではない物語の要素についてネタバレしています。
とりあえず言いたいことは「AMNESIAは自己投影じゃなくてNLが好きな乙女ゲーマーにもオススメで、対称アリスは自己投影したいなあって乙女ゲーマーにもオススメだ!」ということです。
巷でよく「対称アリスはヒロインが個性的なので自己投影派には向かないかも(でも面白いよ!)」という文言を目にします。
その度に私は、(果たしてそうだろうか)と疑問に思っていました。
冒頭でも言いましたが、「対称アリスは自己投影できる」。また、対称アリスとは対照的なヒロインが主人公のAMNESIAは、「NL萌えできる」と強く思っています。
理由は単純に、
対称アリスが「愛する中であなたを見つける」という命題があり、
AMNESIAは「愛されていく中で私を見つける」
という命題があるからです。
先にAMNESIAの話をしましょうか。
AMNESIAは記憶喪失になってしまったヒロインが、「恋人」を自称するヒーローと関わり、疑心暗鬼になりながらも「自分の思い出」を探す物語です。
ヒロインにセリフはほぼありません。唯一の味方でありヒロインを導く精霊オリオンきゅんが、基本的にヒロインだったりプレイヤーの代弁者です。
確かにセリフのほぼないヒロインというのは自己投影向きな気もしますが、果たして本当にそうでしょうか。勿論、自己投影・感情移入できるヨ!という声もあると思いますし当然それを否定したい訳ではございません。
ただ、私が思うのは、ヒロインの目的が最終的に思い出(記憶)を取り戻す所にあり、その思い出(記憶)の外側にプレイヤーがいるため、着地点は「ヒーローとヒロイン(キャラとキャラ)」になるのではないでしょうか。
また、ヒロインは記憶喪失なので、最初はヒーローに対して疑心暗鬼を抱いています。本当に好きになって良いのか、この人は本当に信頼できる人か、ヒーローと接しながら見極めようとしています。
でも、プレイヤーは最初から「この人が攻略ヒーローだとわかっている」ので、ヒーローの振る舞いに疑問はあれど、ヒーローとハッピーエンドの関係になれるとわかっていますよね。
そこがAMNESIAヒロインとプレイヤーの解離であると私は思います。
ちょっとした恋愛ミステリーを見ている気持ちになりますし、ヒロインとプレイヤーがバディ関係になる訳でもなく(ヒロインとバディになるのは精霊オリオンですし)、自己投影や感情移入は可能ではありますが、個性的なヒロインとヒーローのNLが見たい、という人のニーズにも十分に対応できる作品だと思います。
AMNESIAのヒロインは奥手なところがありますしね。昨今、奥手なヒロインというのはなかなか珍しいと思いますし、プレイヤーも二次元キャラには積極的に関係を持ちたいと思っている人の方が多いように感じますので、そこがヒロインの個性だと私は思ってます。
そんな訳でAMNESIAはヒロイン萌えもできます!
ヒロイン可愛い!
次に対称アリスについて。
対称アリスは、大体のエピソードは、よくわからないヒーローを知るためにアプローチするヒロインです。ヒロインの特異な設定はサラッと言及される程度で、基本的にはヒーローについてヒロインがたくさん考えています。愛するために頑張ります。
それって、自己投影派のプレイヤーとして、めちゃくちゃ都合が良くないですか??
乙女ゲーマーの皆様がどのようにゲームを楽しんでおられるのか、具体的なデータはわからないのですが、「イケメンヒーローと恋愛したい」「イケメンヒーローを知りたい」と思っているプレイヤーが少なくないだろうと推測しています。
対称アリスのヒロインは、最初からヒーローの全てを愛そう(知ろう)と行動します。ヒロインの行動の全てが「愛のため」です。
それはプレイヤーの行動とも一致していませんか?
プレイヤーはヒーローを愛そう(知ろう)と選択肢を選びます。
嫌いかもしれないヒーローでも、一応は知ろうとしますよね?
ハッピーエンドに行くためにはハッピーエンドに近そうな選択肢を選びますよね?
そのアクションを対称アリスのヒロインは行います。
対称アリスのヒロインが自己投影に向かないと言われる理由は「個性的すぎる」ところにあるのだと思いますが、それは見目や言葉といった表面に浮上するものに過ぎません。さらにその要素は物語上必然な要素だったりします。
プレイヤーの預かり知らぬところでヒロインが勝手に動いているエピソードもありますが、そのすべては愛するヒーローのための行動に他なりません。
その行動は、ヒーローを愛したいプレイヤーをサポートする行動だと思います。
ヒロインが失敗する時は、プレイヤーが失敗する時です。そういえばバッドエンドも、誰かのせいではなく自分のせいで引き起こることがほとんどですよね。
対称アリスのヒロインの言動はプレイヤーとシンクロしている。
それが私が対称アリスが自己投影派のプレイヤーにもオススメできる理由です。
プレイヤーにとって、対称アリスのヒロインはヒーローを攻略するのに最適な「駒」なのです。
攻略するためには時にしたたかである必要があり、または恥じらいを持つ必要もあります。
ヒロインは、ヒーローの為になら何にでも演じることができるのです。
そんな訳で対称アリスは自己投影派にもオススメです! ヒロインは「あなた」なのですから!!
AMNESIA
ネタバレあります
まず一番好きなのはオリオン!!
記憶もないしそもそも前情報一切何も仕入れずプレイした私にとって、本当に何も知らない状態で、絶対に信頼できる相手だったので、何よりも誰よりも好きになるのは当然というか。
「おかえりー、ただいまー」って言ってくれる存在ってのが本当に心の支えになってくれたと思う。
攻略キャラだと意外とシンが好きかも?
ウキョウさんはなんか卑怯(笑)。存在が。あんためっちゃ重要キャラですやん……っていう。
というか正直甲乙つけがたいくらいみんな好き。
シンは、4人の中で最後に攻略したキャラで、どうラブラブするのか想像つかなかったのですが、初っ端からラブラブだし萌えた(笑)。
イッキは最初に攻略したキャラで正直バイト先とかイッキのキャラ自体にもう笑いっぱなしだったんですが、安心できる人になりつつあったり、色々吐露してきてくれるかんじにほっこりさせられ。
ケントは中学生みたいで可愛かった! なんだこの堅物!
トーマは思ってたよりは遥かにまともな人間でもっと刺激が欲しい気もしたけどw好きなキャラです。
ウキョウさんはーずるいよこの人。好きになるに決まってるじゃん!
たくさん死んで殺して殺されて、ものすごい永い時間を旅し続けてきたんだなあって思うと切なくなります。うるっとさせられた。
でも、最後ニール様と、こっちを微笑むオリオン……!!
そしてハンカチ拾ってくれるショタオリオン……!!
良かったー良かったねオリオン。
人間になりたいってこぼす君の夢が、罰とはいえ叶ったんだなって思うとくるものがあった。
良かったね。
オリオン君を忘れないよ……!!
大正×対象アリス EP2までのざっくり感想
グレーテルはこれからです。
「かぐや編>シンデレラ編>赤ずきん編」の順で好きかな今のところ。
まず全体の感想。
立ち絵は好きだけどスチルは立ち絵に比べてん?って思うかな。
あとストーリーの微妙な細かいところにツッコミが。
シンデレラ編で帽子かぶってデートしてるのに頭なでなでって? 赤ずきん編でヒロインのお茶碗や箸そのままで赤ずきん飯食うの?! 気にならんの?
みたいな。
でもまあそんな細かいところはどうでもよくて、結論として面白いし好きです。
ヒロインのルー語とかネットスラングとか謎の()とかそもそもどういう世界観だよとか気になるっちゃ気になるけど、
強がってるけど本当は弱いイケメンたちを救済していくみたいなコンセプトが大好きな私としては取るに足らないことであり、大事なのはそこではないと。
世界観自体はそのうち説明あるんじゃないかな。どうなんだろ。
以下それぞれのエピソードの感想。
ネタバレあります。
◉シンデレラ編
全く期待せずにシンデレラ編やったんだけどいやあ面白かった。
シンデレラに付随する属性も「あーこういうことか」みたいな、このゲームの方向性がわかった感じした。
おとぎ話のシンデレラとの対立もうまいことやったなと。
シンデレラは王子様に幸せにしてもらってハッピーエンド。
でもこっちのシンデレラは、そういう状況になりそうでも、自分の足で立ちヒロインに甘えない厳しい環境に自分を置くことを選ぶ。
シンデレラはめっちゃ強い人なんだなあと。
普通に萌えたし楽しかった。
◉赤ずきん編
赤ずきんの正体についてはわりと早い段階で察しがついたけど、そもそも警察官じゃないってのは気づきませんでした。いや確かに不自然な点はあったけど世界観自体がそもそも不自然だからそういうものかなと納得してしまった。こういうの狙ってやってんだろうな。
「狼に狙われてて」→「私が助けます」からのオオカミくんの登場に、「いや絶対お前が狼だろ!」と頭の中で突っ込みました。
シンデレラ編よりはなんか恋愛!って感じしなくて、シリアス!って感じもしなくてなんかなーと。
赤ずきん自体は好きだけどなんかもうちょい掘り下げが欲しかった。
あと赤ずきんのお母さんの声棒すぎません?? わざと??
◉かぐや編
シンデレラ編のかぐやさん良いなって思ってたから楽しみにしてたけど、いやあ、最高でしたね!!
まずかぐやさんのキャラ属性好きすぎ。
メンヘラ、自傷癖、自殺願望、後付けのエセ関西弁、本心を言う時は標準語、強い嫉妬心、エセスマイル、隠れた傲慢さ。
最高かよ。
気づいたら魔法使いさんやってきまくってて何事かと思った。え? うそ私たちうまくやってたじゃない……。
ヒロインの体当たり的な愛の証明も、唸りましたね。
究極的な自己犠牲ってのがいちばん強く愛を示せる方法で、そういうの大好きなのでよくやった!って思いました。
もっと色々語りたいんですがとりあえずざっくりとだけ。